スポーツ新聞とかに、将棋の小さな図面をみたことがないでしょうか。
将棋の駒がちょこっと少なめに配置されている部分図みたいなやつ。
7手詰めとか書いてあったりするあれです。
これは一般的な将棋と異なる詰将棋というゲームです。
今回は詰将棋について説明します。
詰将棋
普通の将棋を本将棋と呼ぶこともあります。
本将棋とは、9X9のマス目の盤面に8種類40個のコマを
盤面に並べて1手ずつ交互に指すゲームです。
お互いに「玉」という駒を持っていて、先に、
相手の玉を動けなくする=詰ます、ことができたら
勝ちというゲームです。
勝ち方のセオリーみたいなものは存在しますが、
現在の人類の知力では正解というものがわかっていません。
一方詰将棋は、問題形式で提供されます。
ここで、問題ということは、正解があります。
そして作成者がいるわけです。
スポーツ新聞に掲載されている詰将棋は
通常プロ棋士が作成することが多いのですが、
専門の詰将棋作家(アマチュアです。お金をほとんどもらっていないという意味)
が作成すこともあります。
詰将棋の図面は本将棋の部分図とも言うべきものです。
詰将棋も1手1手交互に指しますが、
最初は、自分で必ず王手を指し、玉側はそれに対応する、
というのがルールです。
詰将棋の歴史
詰将棋の歴史は古く、江戸時代から存在していました。
その時代は「図式」とよばれていました。
将棋の家元ができたころ、名人制度が世襲制だった時代です。
時の名人は詰将棋を作り、幕府に献上していた時代がありました。
このときの詰将棋が非常に高度で、難解かつ美しいものです。
現代でも評価が極めて高いです。
このレベルになると芸術品と言っていいものです。
江戸時代に創作されたものとはちょっと信じられないくらいの作品があります。
詰将棋の効用
詰将棋は玉を詰ますゲームで
問題形式パズル形式で出題されています。
したがって本将棋の終盤力を高めるのに
非常に役に立ちます。
また、図面を見て駒を動かさず、頭の中で駒を動かし解く
ことにより、読みの訓練にも役に立ちます。
プロ棋士でも詰将棋を見たら
反射的に解く方が多く、習性となっているようです。
棋士の方々は、詰将棋の本や専門誌を常に持ち歩き、
トレーニングとして、ことある毎に問いている方もおられます。
もちろんアマチュアにとっても非常に有用です。
プロの場合は難しい問題でもなんでもこなすようですが、
アマチュアの場合は、易しい問題を数多く
解くほうが効果は高いようです。
まとめ
詰将棋という将棋のパズルゲームについて説明しました。
問題形式になっていて、図面さえあれば
どこでもいつでも楽しめるものとなっています。
また将棋の実力を高めるのに役立つものでもありますが、
なにより問題を問いたときに得られる開放感、爽快感は格別なものです。
ぜひ一問取り組んで解いてみることをおすすめします。
以上
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