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今泉さんが合格したプロ編入試験、他に合格者は?受験資格は?将棋のプロ編入試験を説明

将棋の棋士になる方法として、プロ編入試験があります。
この試験は非常に難易度の高いものであり、また、誰でも受けれられるものではありません。
極めて特殊なものであり、高い棋力の持ち主でないと受験することすらできません。
今回は、プロ編入試験について解説します。

将棋プロへの道

まず、将棋のプロになるにはどうすればいいのか、
その方法を確認しておきましょう。
大きく分けると2つ方法があります。
一つは、奨励会という組織に入り、昇段して4段になること。
もう一つがプロ編入試験を受けて合格することです。
かつては前者しか道はなかったのですが、後者の編入試験は2006年から作られました。
前者がとても厳しいことではよく知られていますが、
後者もかなり険しい道です。
プロ編入試験とは、日本将棋連盟が設けた制度で、
奨励会以外の手段でもプロになれる道を設けました。
受験資格に厳しい制限がありだれでも受けられるものではありません。

プロ編入試験~応募資格

受験資格は以下の2つです。
アマチュアで優秀な成績を残すこと。
・現在のプロ公式戦において、最も良いところから見て10勝以上、
なおかつ6割5分以上の成績を収めたアマチュア・女流棋士の希望者
・四段以上の正会員の推薦のある者

後者はコネクションがあればなんとかなりそうですが、
問題は前者です。そもそもプロ相手に10局対局できること自体が稀です。
アマチュアでプロと対局するためには、
特定のアマチュア大会で優勝などの成績を収める必要があります。
また、プロ相手に6割5分の勝率をあげる、つまり10局なら7勝しないといけません。
プロ間で勝率7割だとプロ棋士の中でも年間ランキングに入るレベルです。
参加資格をまとめると、アマチュアでは優勝するのが普通なくらいぶっちぎりで強く、
かつプロレベルでも上位の成績者レベルの棋力の持ち主
でないと受験すらできない、ということです。

なお、6割5分以上の成績をあげた時点から一ヶ月以内に申請しないと受験資格を失います。

また、受験料が50万円と高額です。
この額でも受験者の本気度を問うていると言ってもいいでしょう。
一説には、試験のときの対局者の対局料に割り当てられる、といううわさもありました。

プロ編入試験~本試験

本試験は、4段のプロ棋士5人と対局し、3勝すれば合格です。
このときプロ棋士は棋士番号の大きい順に選ばれます。

棋士番号とは、棋士一人ひとりに割り当てられた固有の番号で
通常ひとつずつ増やした形で割り当てられます。
したがって、棋士番号の大きい順というのは、4段になりたての若い棋士と対局する、
ということを意味しています。

対局は1ヶ月に1局ずつ東京千駄ヶ谷の将棋会館もしくは関西将棋会館で実施されます。
3勝して合格した場合、フリークラスというクラスになります。

この制度を使って合格された方は今泉健司さんがおられます。
2014年に受験資格が発生し、申請から試験に合格し、2015年にプロ棋士になりました。
現在、合格者はこの方だけです。

まとめ

将棋のプロ編入試験について説明しました。
プロになるのに、奨励会卒業以外の唯一の方法です。
以前からプロ編入試験は何回か行われていましたが、それらはすべて、「特例」であり、
その場限りのものでした。現在は、超難関とはいえ、制度が確立されたものとなっています。

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